ちぐはぐ遠距離恋愛
――――――――………
「だいたいねぇ……誰が誰を好きになるとかならないとか、どうでもいいでしょ?!」
「「「……はい」」」
「恋ばな、恋ばなって…それしか頭にないのか?!」
「「「………はい」」」
「あ、でもそれ聞くの、唯一の楽しみ」
そうのんきに答えたのはもちろん奈緒美。
「奈緒美は黙ってなさい!」
でも、あたしの一喝でシュンと静まる。
「まったく…みんなして…何やってんのよ……」
あたしはため息をつく。
「「「………すいません」」」
ちなみにずっと端っこで笑って見ていたのは依弥と舞。
(この二人だけは何があっても信じよう……)
そう小さく、しっかり誓ったあたしの説教が終わり数分後…。
「ほら席につけ〜」
歴史の先生の声で授業は始まった。
豆知識いっぱいのこの授業は、あたしが1番大好きなもので…テストの点数だって良いのに…。
(…………っ、奈緒美の馬鹿)
頭にまったく入らなくて、そのかわりに浮かぶのは…
久々に見た、真っ正面からのあいつの目……。
脳に焼き付いて離れなくて………。
諦めたい気持ちなんか、どっかに吹っ飛んでしまいそうだった………。