ちぐはぐ遠距離恋愛
奈緒美はニッコリ微笑んで、メモ帳を見せた。
「真白はねぇ、来年と、十七歳と………今年!!」
(こ…………)
「今年ぃ?!」
(って、何驚いてんだ自分!!
こんなのどうでもいいでしょ?)
「興味、あるんだ」
奈緒美のニヤリ顔をあたしは跳ね飛ばす。
「あ、るわけないでしょ?だいたい、そんなの当たらないよ」
「それが当たるんだなぁ」
「え………。」
まるでセリフのように固まって言っちゃった。
「あ、たる……?」
「うん」
「まぁ確かになおみんは六年生の時モテモテだったよね」
(ま…マジすか――)
「だから、真白も今年、誰かとカップルになるかもよ?」
「やっ…やだなぁ!あたしが?男子と?んなわけあるか」
ヤバい。
完全にあたし……。
パニクってる。
(このあたしが誰かと付き合うって?ありえない)
第一、
「男なんで嫌いだよ」
「じゃ村野は特別?」
「りょ、諒太は関係ないでしょ?!もう好きじゃないもん」
「嘘つけ。本当はまだ好きなんでしょ」
「そんなわけ「忘れられないくらい、だーい好きなんでしょ?」
忘れられないくらい、
『だーい好きなんでしょ?』
奈緒美の言葉がグルグルあたしを駆け巡る。