若恋【完】




エックス線を遮る分厚いものを頭から被る。


「何枚か撮るからな。動くなよ」


一枚、そして角度を変え一枚、また一枚。

血で汚れても構わずにレントゲンを撮っていく。

出来上がった写真を見てお医者さんはすっかり頭を抱えてしまった。



「成田どうだ?」

「奏、…やっぱり厄介だな」

「どんな感じだ?」



ふたりはわたしを横目で見てそれからわたしに説明するように分かりやすく話ししだした。



「ちょうど肘の部分に弾が当たり骨が砕けたんだ」

「…砕けた?」

言葉が喉に詰まった。


「手術は早い方がいい。これから手術をする。その前に右の指も診せてくれ」


血だらけのハンカチを静かに外していく医者は指を診たらまた唸った。


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