危ない家庭教師〜美男兄弟の誘惑〜
「そうなのか?」


「うん。涼のこと、大好き」


私はそう言って、涼の胸に顔を埋めた。


冴子と章さんがいるのに、我慢出来なかった。


「超嬉しい。夢じゃねえだろうな?」


涼はそう言いながら、私の背中に腕を回し、ギューッと強く抱きしめてくれた。



「章さん、ワタシ達はお邪魔なようだから行きましょうか?」


「そうだね。振られた者同士、仲良くしようね? 帰ったら美味しい紅茶を煎れてあげるね」


「ワタシ、ココアがいい。ミルクをたっぷり入れて、うんと甘いのが飲みたいなあ」


「はいはい、何でもしてあげるよ、冴子お嬢さま」


「やだあ、執事さんみたいー」


遠ざかるそんな会話を聞きながら、私は涼と5度目のキスに溺れていった。



※本編はこれで完結になります。最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。

後日談を2つ追加いたしました。
よろしかったら、そちらのお付き合いも、お願いいたします。


秋風月


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