記憶の中で… 2


「ひゃああ、何すんのよ!?」

「もっと成長するようにマッサージしてやる。」

指先を動かした。

「きゃああ、じ…自分でするからいい。は…離して。」

急に動かなくなった俺に、不思議そうな顔をして振り向いた。

「ナツキ?」

「…俺、いつからこんなになったんだろ。ユキに会うまでは、女の子になんて興味なかったのに。…俺って…変態?」

口までお湯に浸かってブクブクと息を吐いた。

そんな俺にユキは優しく笑うと、

「…そんな事ないよ。普通の事なんじゃない?ただ私も慣れないから恥ずかしいだけ。私たちのペースでゆっくりやっていけばいいじゃない。」

「…でも皆が帰って来たらできねーよ。」

ふて腐れてそっぽを向いた。

「クス…その時はまた二人で考えよ。ね?」

ユキの優しい言葉に湯舟から出ると、

「来いよ。髪洗ってやる。」

と言った。




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