記憶の中で… 2


数日後、ユウキに家を訪ねたいから、都合のいい日を教えてくれるよう頼んでおいた。

そして、二週間後の土曜日という事に決まった。


ユウキは私にこう言った。

「ユキってさあ、学校来る時いっつもスーツじゃん。」

「当たり前でしょ。遊びに行くんじゃないんだから。」

「家に来る時はスーツじゃない服で来てよ。」

「例えばどんな?」

「あのーほら、こう…フワッとしたワンピースとか…。」

「それ、あんたの好みなんじゃないの?」

「……。」

ブスッと膨れてそっぽを向くユウキ。

「クスッ。分かったわよ。可愛いの着て行けばいいんでしょ?」

私の顔を見て、ニッと笑った。

「絶対だからな。」




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