俺はカノジョが泣くのを3度見た【短編恋愛ショート版】
「抱き合って!」
カノジョはいつのまにか、シュシュで髪をポニーテールに結び上げ、首にタオルを巻きつけ、大きなレンズのついたデジタルビデオカメラを構えていた。
「ちょ、ちょ!まって!何?これ?」
俺は焦って、カメラを回すカノジョを止めようとした。
が、いきなり、後ろから抱きつかれた。
「!!!」
振り返ると、メガネをはずし子猫のように愛くるしい瞳を輝かせ、抱きつきながら向井が俺を見つめている。
その体は、俺と同じく上半身裸!
男の俺は、男の向井に、後ろから抱きしめられている!
しかも、肌の触れ合う裸で!
「何すんだよっ!!!」
向井の肌の生温かい体温が、俺の肌にふれて伝わってくる。
おもわず俺はカッと高揚し、向井の両手を振りほどこうとした。
「いやだよ!はなさない」
向井は俺の背中にしがみついた。
「や、やめろぉぉぉ!」
強くもがいた。全身の力をこめて、おもいきり向井を突き飛ばした。
「ああっ!」
向井は床に倒れ込んだ。
今にも泣きそうに顔を歪ませ、潤んだ瞳で俺に言った。
「君に妻と子どもがいても、僕は君のことを愛している…」
カノジョはいつのまにか、シュシュで髪をポニーテールに結び上げ、首にタオルを巻きつけ、大きなレンズのついたデジタルビデオカメラを構えていた。
「ちょ、ちょ!まって!何?これ?」
俺は焦って、カメラを回すカノジョを止めようとした。
が、いきなり、後ろから抱きつかれた。
「!!!」
振り返ると、メガネをはずし子猫のように愛くるしい瞳を輝かせ、抱きつきながら向井が俺を見つめている。
その体は、俺と同じく上半身裸!
男の俺は、男の向井に、後ろから抱きしめられている!
しかも、肌の触れ合う裸で!
「何すんだよっ!!!」
向井の肌の生温かい体温が、俺の肌にふれて伝わってくる。
おもわず俺はカッと高揚し、向井の両手を振りほどこうとした。
「いやだよ!はなさない」
向井は俺の背中にしがみついた。
「や、やめろぉぉぉ!」
強くもがいた。全身の力をこめて、おもいきり向井を突き飛ばした。
「ああっ!」
向井は床に倒れ込んだ。
今にも泣きそうに顔を歪ませ、潤んだ瞳で俺に言った。
「君に妻と子どもがいても、僕は君のことを愛している…」