君の花嫁
しかし、上には澄みきったきれいな青空があるのみ。
あれ?誰もいない?
空耳?
「こっちこっち」
再び声がする方を見ると、2階の校舎の窓から女の子が笑顔で手を振っていた。
色白でベリーショートがよく似合う。
もしかして見られてた?
なんとなく気まずい私の気持ちをよそに、女の子は話しかけてくる。
「怪我してんでしょ? 保健室連れて行ってあげる」
待ってて、と言われ、その場で待っていると、女の子が降りてきて保健室へ連れていってくれた。