十字架に愛を



「琉の好きなところから…。」


私はいつものようにそう返す。


「そうだね。」


琉の部屋に着いてベッドの上に降ろされる。


「じゃあ、いただきます。お姫様。」


琉の唇が、私の髪に触れた。


「ここ、あいつの匂いがする。」


髪の毛を手で掬って口をつける。


それは、今日藤堂くんに撫でられたところ。


「っ琉!」



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