私のSuperstar! 〜Secret Love〜
「お願いがあるの!!」
何だろう…?と思いながらも、恐る恐る耳を傾けた。
「何でしょうか…?」
「今度の土曜日あいてる?」
「午後なら…」
午前中は学校。
私立だから土曜日も午前中だけだが、授業がある。
「じゃあ、午後からでいいから私の代理でピアノを教えるバイトをお願いしたいの」
ピアノを教える!?
私が!?
「それでね、午後3時にここに行ってもらいたいんだけど…」
そう言って、場所が書かれた紙を渡された。
「あのー、私の高校アルバイト禁止なんで…」
「花恋ちゃん…お願い…」
先生は涙目になりながら、頼み込んできた。
「花恋ちゃん…花恋ちゃん…うぅッ…」
結局、先生の涙目に負け、引き受けることにした。
「これって…」
受け取ったその紙には、東京のテレビ局の名前が書かれていた。
私は疑うように、先生に視線を戻す。
「そうよ!新ドラマの主人公の男の子が、役でピアノを弾くんだって」
男の子?
「その男の子の名前は…?」
「んー…何だったっけ?」
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