朝が待てなくて

「おっ、夏の少女だな」


うつむいたわたしの頬に大きな手が添えられる。


くいっとわたしを上に向かせると、樹の指がきゅっと軽く頬をつまんだ。




「…可愛いよ」




う……


「た、樹も…カッコいいよ」




泣きそうになってそう返すと、何がおかしいのか彼はヒャヒャって笑い「サンキュ」って言ったんだ。








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