朝が待てなくて


「俺も見てたよ」




「え?」


「図書室の窓から上野のこと、ずっと見てた」


え…


振り返ると大淀が真っ直ぐにこっちを向いて突っ立っている。


えっと、これは…!?
えーと
えーと…




「それだけ」



大淀はさっと視線を外すと、今来た道の続きを歩き出した。




もう無邪気にバイバイとは言えなくなって
小さくなっていく彼の学生服の後ろ姿をしばらくボケッと眺めていた――




あれは告白…?
それともコントの続きかな?




何だか……胸がドキドキしていた。



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