朝が待てなくて

放課後――


部活前にトイレを済ませて一人廊下を歩いていると、バッタリ大淀と出くわした。


はっ…として一瞬立ち止まる。


教室ではもう席も遠いし、今日はしゃべる機会もまったくなかったから


えーと、何か言わなきゃいけないような……。




『ずっと見てた』って言ってくれたときのことを思い出して、心臓が少しだけトクトク鳴った。




好きな人がいるから、ってちゃんと断っといた方がいいのかな?

いや、大淀はそれ知ってるし。

わざわざ言うのもかなり自意識過剰な感じだ。




えーと…




「何硬直してんの?」


大淀が低くつぶやくように訊いた。


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