朝が待てなくて
「いつもここでこうやって眠ってるんだね」
「ああ、こっちのが家みたいなもんだ」
「そっか…」
樹の小さなおうちを見渡す。
なーんにもない部屋。
シートの足元の隅に追いやられた紙袋の大きい方には、樹の着替えやらタオルやらが入っていて、小さい方には別れた彼女に返しそびれた元カノグッズが入ったまま、まだ置いてあった。
きっと助手席の前の地図とか入ってるところには、美しい元カノの写真も健在しているはずで…
ここで待ち合わせのときには、事務所で引き継ぎをしている彼をこのトラックの中で待つことも結構あるんだけど
一応彼女であるわたしが出入りしているというのに、そーゆーあれこれを放置している樹の無頓着なところも、わたしは嫌いじゃないみたいだ。