朝が待てなくて

「どうも運転手が病院に搬送されたらしいんだけど、それが本当にあいつなのか、ケガしてんのか、無事なのか、そういう情報が全然入ってこねーんだよ」




ここで祐二さんが一瞬、言葉を切った。




「まこっちゃん……。


うちでそっち方面走ってんの樹だけなんだ。あいつのケータイだけつながらねーし」




そんな……。

い……やだよ。


最悪の事態が頭をよぎる。




「病院……どこ?」


声が震えた。




「事故が厚木だから、そのあたりの病院だと思う。今同僚のやつらが調べてるから」


「うん」


「今から俺向かうけど、まこっちゃんも行くだろ?」


「うん……!」



祐二さんが学校まで迎えに来てくれることになって電話を切った。


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