魔法の戦士《bellator》
「…はぁ。」

幸大が如月に近づく。

「何だ?

またすり抜ける気か?」

ぎゅっ。

幸大が如月を抱き締めた。

「な!?

何の真似だ!?」

「ラピオ《奪う》」


スッ、

幸大が如月から離れた。

「何をするんだ、馬鹿者!!」

如月が怒る。


「これ、奪わせてもらった。」

幸大の手にはいくつもの札。

「テナ、好きにして良いぞ。」

札をテナに渡した。

「え?

テナに渡したらテナは…」

「力が込められてない札はただの紙だ。」

幸大が言う。


「魔爪!」

ドスッ、

札を伸びた爪で貫通させた。

ビッ、

横に引き抜く。

「これで札は使えないわよね?」

テナが如月に言う。

「お前、札を奪うために抱きついたのか!」

「まさか。

奪うだけなら触れるだけで十分だ。」


「なら、なぜ抱きついた!!」

「もちろん、美人だからだ!」


ガンッ、ゴンッ、ザクッ、


委員長と姫が殴る。

「奈々、は…箸で刺すなよ…」

奈々に左手の甲を箸で刺された。

「幸大、あんた何やってんのよ!!」

「抱きつくなら私にしなさいですの!」

「ダーリン…浮気したら殺しますよ?」
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