BlackLove
すると、毎日のようにその男性客がやってきて。
毎回、あたしに話しかける。
そのうち、ちょっとだけ仲良くなった。
相手の名前は、尚(なお)くん。
あたしより2歳年上。
だけど・・・もっと年上に見える。
大人の人。
「凛ちゃんはさぁ、好きな奴とかいないの?」
「いないよ。」
「可愛いのに、もったいないよ。」
「あたしは、恋とかしないから。」
「なんで??」
「なんでって・・・・それより、尚くんはいないの?」
話をそらした。
過去のこととか話したくないし。
「俺ねー、女とか面倒なもん嫌いなんだ。凛ちゃんは好きだけど。」
「それって、あたしのこと女って思ってないんじゃない?」
「あーそうかも。」
あたし自身、尚くんと話すのは楽しい。
たまに、話しすぎてて怒られるけど。