最低男に恋をして。



「あー、そっか。」

ツーンと痛む鼻。
目が熱くなってくる。


「ごめん、実家に…
行かないといけなくなった」

「いいよ、いいよ。
仕方ないもん、気にしないで」

必死に笑顔を作った。
高嶺悟は見えてないから、そんな必要ないのに。


「本当、ごめん。」

「うんん、全然
今日暑いしさ、祭って気分じゃなかったし…」

隣で加奈子が不安げに私を見ている。


私、
泣きそうな顔してるかな?

仕方ないのになぁ、
実家に帰んないといけないなら仕方ないことなのに。



行きたかった。
って思うワガママな自分が嫌になる。




< 144 / 269 >

この作品をシェア

pagetop