大好きな君へ


「でも俺、ポップスの曲しか弾けないぜ?」

「いーよ!!陸が好きな曲弾いて!!」

「…じゃあ…」

~♪

陸が弾いたのは…柴咲コウのかたちあるもの。

あたしの大好きな曲。

~♪

「…ジュリア?」

気がついたら涙が出ていた。

せつなくて…

「…ごめ…ん…なんか…」

言葉が途切れたあたしを
陸は優しく抱きしめた。

「どうした…?」

「…陸に出会って…誰かを好きになるって気持ちを知って…正直今までは人生なんて
どうでもいいやって思ってた…だけど…」

「だけど?」

「…今は…死にたくない…よっ…」

陸に抱きしめられてる安心感からか、
涙が止まらない。





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