ゆびきり
「そんなに高級じゃないよ…包装は凝ってるけどね」






「でも、本当お洒落ね」







真斗の隣にいる倫子も、身を少し乗り出して見ている。







なんだか、みんなにプレゼントを見られることも恥ずかしくなり、なんだかそわそわしてしまう。







「香水?」







詠士は、香水の箱を見つめ、中を取り出した。







「へぇ、可愛い瓶ね」







「本当だ、なんかいいなそれ」







みんな見た目を誉めてくれる。







もらった本人は不思議そうな表情をしながら、プシュッといきなり香水を手首につけた。







「い、いきなり!?」







驚く私に、お構い無く、詠士は手首の香りを嗅ぐ。








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