ゆびきり
その詩をみた瞬間、梨由は一気に涙が溢れでる。





この詩は、梨由に対する詠士が伝えたかった言葉が詰められていて、梨由のずっと隠して推し詰めていた感情を開く鍵のような詩。




「詠士…」




梨由の中で、久しぶりに詠士への想いがとめどなく溢れていく。まるで、涙のように




まだ、好きなんだ。




離れていても、月日が流れても



気づかないふりをしてみても




自分と向き合ってしまえば、すぐに溢れ出してしまう。




本当は、龍への想いは過去に出来ていた。思い出に出来ない想いは、詠士への想いだと改めて自覚した。



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