エリートな彼は溺愛を隠さない
「ふーん。嫌じゃなかったんだ。…また、してほしいっていう風に聞こえるけど?」

「やっ、ち、違うわよ」

私が否定する隙もなく彼の柔らかい唇が私の唇を包み込む。

ああ、この人は…。

私を帰る事の出来ない場所まで引きずり込むつもりなのかしら。

そんなに私を傷付けたいのかしら。

そんなに私が嫌いなのかしら。

私が…、何をしたと言うの?
あなたになるべく接触しない様に今までちゃんと避けて来たでしょ?

でも、あなたは私の心を縛って捕えて、最後には突き放すの…?

気が付くと私の目からは涙が溢れてきていた。

ひどいわ、星野さん…。
あなたをこれまで以上に好きになりたくなんか無いのに…!






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