姫×四季(仮)
そんな熱い夜な2人のキスなど知らないアタシは…。
***
「…ッ、ゴホッ」
トイレで全部戻し中…。
(汚くて申し訳ないです)
さすがに空腹の体に
連続の大量飲酒はムリだったみたい…。
それに二日酔いだって
消えた訳じゃない。
吐き気が治まっても
立ち上がる事が出来なく
クラクラと視界も揺れる。
体中が熱い。
お酒でこんなに熱くなるっけ…。
少し休まないと…
でも働かなきゃ…。
借金も返さないといけないし
始めて2日目で
"使い物にならない"なんてレッテル貼られたくない。
「がんばらなきゃ…」
おぼつく足を必死に奮い立たせ
ようやく立ち上がるも
目眩は続き、力が入らない。
なんだかおかしい…
壁を伝いながらトイレから出ると賑やかな声が頭に響く。
それが更に体を蝕んだ。
「ちょっと…大丈夫?」
数人のキャバ嬢が
心配そうに駆け寄ってきた。
「す、みません…だ、いじょう…ぶ」
言い終わる前に遂に力尽き
全身の力が抜け
前屈みに倒れていく…
『床に倒れたら痛いよな…』
なんて呑気に考えながら
衝撃を覚悟した。
だけど
いつになっても痛みはなかった。