初恋ディジー

いくら約束とはいえ、自分の意思で破ることは出来たはず。


それなのに彼女を裏切ることが出来なかったこと、そして榛名くんから逃げることしかできなかった自分に腹が立つ。


手を離した時の彼の切なそうな顔が焼き付いて、頭から離れない。


まさか自分が榛名くんに、あんな顔をさせてしまうなんて思わなかった。


榛名くんが自分のことを好きだと言ってくれたのに……


後悔をしてももう遅い――…



私は大好きな人を、自分で振ってしまったんだ。
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