夏の名前
しばらく沈黙が訪れる。
私は何となく窓際へと歩いていった。
優しく吹いてくる夏の風。
緑で囲まれた学校だからか
生暖かさは全く感じなくて。
目を閉じて
「気持ち良いっっ…――」
って呟いた。
すると、
「ホントだ。」
と近づいてきた翔くん。
風によって茶色っぽい髪がフワフワ揺れていた。
初めてちゃんと見る横顔。
授業中とは違って
どこかリラックスしたような、優しい表情だった。
長い睫毛
高めの鼻
ピンクっぽい唇。
女の子みたいに
全てが整っている。
――すごく綺麗…。
素直にそう思った。