夏の名前
「ねぇ、メアド交換しない?」
えっ?
「別に嫌だったら全然良いから。」
いやいや!!
「私で良ければ、是非!」
「じゃあ赤外線ね。」
そういって重なる二つの携帯電話。
「ありがとう。初めてだよ、お兄ちゃん以外の男の人のメアド。」
「そうなの!?」
って一瞬驚いた顔をして…
すぐに昨日と同じ、目尻にシワを寄せた笑顔を浮かべる。
「俺も、姉ちゃん以外の女子のメアド初。」
……。
「それから、自分から女の子にメアド聞いたのも初。」
そう言うとまたそっぽを向いてしまった彼。
その時、チラッと見えた翔くんの頬はまた薄いピンク色に染まっていた。