大地くんの天気予報


優雨が少し緊張気味に礼儀正しく挨拶をすると、清風のお母さんはニッコリと微笑んで言った。


「…ヨウちゃんにダイちゃんに、ユウちゃんね…。それで清風は、キヨちゃん…。良かったわね、清風、いいお友達がいっぱい出来て…。じゃあ、私は風翠のスイちゃん、って呼んでもらおうかしら…、ウフフ」


……エ?


「…もう、母さんったら…!ゴメンね、みんな、気にしないで…!」


清風が、苦笑いしながらそう言った。


そして、一瞬目が点になっていた俺たちも、みんなして一斉に笑った。




…なんだか、面白い親子だな。


清風の母さんは、すごくほんわかしていて…、そんなお母さんに愛情を注がれて育ったのが、なんだかすごくわかった気がした。


この、清風という子が。


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