幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~
「なんだか不穏な話ばかりで、色々考えたんだ。それで……」

ショーンはギュッと口元を強張らせた。

「サンディ、僕は――ローズマリーにプロポーズしようと思う」


「やっぱり?」

あたしはため息をついてうなだれた。

「そうだよね――って言うか、まだプロポーズしてないの?」


ショーンが頷く。


「何やってんの! 話す相手を間違ってるじゃない」


「君に先に話したかった。君の想いに応えられなくてゴメン、って言いたかった」


「バカだね」

あたしは微笑んだ。

「そんな気を使わなくてもよかったのに」


「君は大切な友達だもの。ずっと三人でいたかったよ。ずっと子供のままで」


「あたしもよ。でも、時間は止められない」


「サンディ……」


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