幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~
「もう! 明日はちゃんとプロポーズするのよ、ヘタレさん」


「ひどいなぁ」


ショーンが笑う。

あたしが一目で好きになったステキな笑顔で。


「絶対に明日よ。あたし、明後日はローズマリーに『おめでとう』って言っちゃうからね」


「分かった、分かった」


胸が痛い

薄々分かっていた事だけど、涙がこぼれそう


「もう家が見えるから、ここでサヨナラしよ。じゃあね」


あたしは、涙がこぼれ落ちる前に走り出した。


「サンディ!」


あたしは少し走った所で振り返り、ショーンに手を振った。


「だいじょーぶ! あたしは、ずっとショーンとローズマリーの友達だから。それはこれからも変わらないっ!」


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