幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~
「魔法の気配がする。いったい何をしていたのだ?」


こっちが聞きたいくらいだよ。

何が起きたのか、あたしにもよく分からない。

あたしは、本当に召喚魔法を使えたのだろうか?

魔法陣も呪文もなしで?

爆発を引き起こす事もなく?


「だるいわ」

あたしは頬に触れるホークの手を、弱々しく振り払った。

「何か病気にかかったんだよ。きっと」


あたしは、ひどく疲れていた。


眠りたい。

不安も寂しさもない世界に紛れ込みたい。


まもなく強い眠気が、あたしを包み込んだ。






< 86 / 289 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop