先生の背中 追いかけて
「何?その髪の毛。ギャルじゃん。ちゃらちゃらした奴にマネージャーなんかして欲しくない」


そう言い放つとこちらを振り返らずそのまま歩き去っていった。




確かに。あたしもこんな派手な格好の奴がマネージャーなんて嫌かも。


真面目にしてる人の顔に泥を塗るのと一緒だよね…


言ってきた彼は…松井直哉くん。

どうやら思ったことを素直に言ってくれる人らしい。


少しグサッときたけど言われてもしょうがないよね、今のあたしは。




この日を境に……………


先生にはじめて出会った日を境にあたしは変わる決心をした。



堕落した自分にばいばいしなきゃ。

また好きな野球が先生の体を借りてできるんだから!!あたしがこんな格好じゃスポーツマンらしくない。



家に帰ってすぐに髪を黒に染めてピアスも外した。


しばらくたたないとピアスの穴は塞がらないけれど、かなり印象は変わった気がする。



そして最後に、昔のあたしに戻るために髪も短く切った。



「ふぅ……こんなもんかな?」


明日学校にいくのが楽しみで楽しみで。

こんなの思えたのいつぶりだろう。


部活してたころ以来だね。


お母さんはあたしの姿を見て、陰で泣いていた。
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