無償の想い

15 ワガママ

「今日はこれで終わりの予定だけど麻美はどうする?」

「どうする?って・・特に予定も無いけど?」

「じゃあちょっと付き合え」

そういって伝票をもって会計へと歩き出す。

「もう、返事もしてないのに。強引だな!」

会計を済まし店を出た。

「はい、私の分のお金」

「今日は俺のオゴリだから」

「いいよ。自分の分くらい払うよ」

「こういう時はいいんだよ」

「じゃーお言葉に甘えてご馳走様です。それで?これからどこ行くの?」

「まあまあ。黙って着いて来なさい」

そう言ってスタスタと歩き出す武。

その後を小走りで追いかける私。

「ちょっと!歩くのが早い!」

「あーもうワガママだなあ」

今度は二人並んで歩く。

10分程歩いた所で武が立ち止まった。

「とうちゃくー」

そう言って武が立ち止まったのは有名なデパートの前。

「え?ここ?」

「そうだよ。じゃ、中に入ろうか」

慣れた感じで店内に入る武。

なんか武とこういうデパートって組み合わせが可笑しくてたまらない。

「何笑ってるんだよ?」

と武に言われた。

「なんか『似合わないな〜』って思っちゃってさ」
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