サグラダ・ファミリア
「ゆうこ?」
シンに声を掛けられ、ボンヤリしていた自分に気づいた。
「どうしたの?」
「何でもない」
私が育った街は、
汚い、癖や歴史が目立つ、
生き物のような古い街だった。
それと比べると、
この街は無機質だ。生きている気がしない。
何かに生命力を、吸い取られているような。
通学路に生えていた、黄木香薔薇が、
傍にあったブルーベリーの木の養分を吸い取って、
ニョキニョキと巨大になったのを思い出した。
「駅発見!」
白髪が声を上げて、地下に続く階段を指差した。
スペイン、バルセロナの地下鉄は、
日本のと同様、
色分けされていたので、見やすかった。
「これが今僕等の要るPoblenou駅、
黄色の路線でLa Pau駅まで行って、
紫の路線に乗り換える、
そこからSagrada Familia駅まで」
シンの素晴らしい発音のおかげで、
駅名がまったく覚えられる気がしない。
外国語音痴の私に聞き取れたのは一語だけ、
Sagrada Familia・・・、
200年とか、300年とか、建設が続いているという、
教科書にも出てくる有名な教会、
サグラダ・ファミリアの名。
本体のシンや夕子が向かっているかもしれない場所であり、
世界的に有名な観光地。
訪れることができる喜びと、
本体陣に出会うかもしれない気まずさで、
私はソワソワと駅内に向かった。
シンに切符を手渡される。何時の間に買ったの?
シンに声を掛けられ、ボンヤリしていた自分に気づいた。
「どうしたの?」
「何でもない」
私が育った街は、
汚い、癖や歴史が目立つ、
生き物のような古い街だった。
それと比べると、
この街は無機質だ。生きている気がしない。
何かに生命力を、吸い取られているような。
通学路に生えていた、黄木香薔薇が、
傍にあったブルーベリーの木の養分を吸い取って、
ニョキニョキと巨大になったのを思い出した。
「駅発見!」
白髪が声を上げて、地下に続く階段を指差した。
スペイン、バルセロナの地下鉄は、
日本のと同様、
色分けされていたので、見やすかった。
「これが今僕等の要るPoblenou駅、
黄色の路線でLa Pau駅まで行って、
紫の路線に乗り換える、
そこからSagrada Familia駅まで」
シンの素晴らしい発音のおかげで、
駅名がまったく覚えられる気がしない。
外国語音痴の私に聞き取れたのは一語だけ、
Sagrada Familia・・・、
200年とか、300年とか、建設が続いているという、
教科書にも出てくる有名な教会、
サグラダ・ファミリアの名。
本体のシンや夕子が向かっているかもしれない場所であり、
世界的に有名な観光地。
訪れることができる喜びと、
本体陣に出会うかもしれない気まずさで、
私はソワソワと駅内に向かった。
シンに切符を手渡される。何時の間に買ったの?