サグラダ・ファミリア
話し合いが終わって、各自部屋に移動。
私達の部屋は、8階だった。
フロント脇のエスカレーターで、
地味に8階まで上がっていく道中、
夕子と、
絨毯の柄がお洒落だとか、
壁が妖しく蛍光するのが面白いだとか、
些細なことで、囁きあった。
友達のような、兄弟のような、
距離の近い存在。
双子の片割れのような。
私が夕子に好意を持ち、
夕子が私に好意を持つのに、
時間は掛からなかった。
私達は互いを、何者にも代えがたい、
大切な相手として意識しはじめていた。
「夕子、あったよ」
「あ、ここか」
静かな夜のホテルは、
声がよく響く。
丸めの、可愛らしいドアには、
チューリップのイラストが描かれていた。
部屋に入ってすぐの、鏡の前に並ぶと、
私達は双子のようだった。
「私、一応、鏡には映るんだね・・・」
呟くと、夕子は鏡の中の私と目を合わせた。
「見れば見る程そっくり」
「だって生霊だもん」
「生霊、って響き、怖いよね、
ゆうこさんは全然怖くないけど!」
「少しは怖がればいいのに」
「え~」
「ていうか、夕子は、私のことや、狐のこと、
普通に・・・、見えてるわけ?」
確か私、人よりずっと霊とかそういうのに、
鈍い女だったような。
私達の部屋は、8階だった。
フロント脇のエスカレーターで、
地味に8階まで上がっていく道中、
夕子と、
絨毯の柄がお洒落だとか、
壁が妖しく蛍光するのが面白いだとか、
些細なことで、囁きあった。
友達のような、兄弟のような、
距離の近い存在。
双子の片割れのような。
私が夕子に好意を持ち、
夕子が私に好意を持つのに、
時間は掛からなかった。
私達は互いを、何者にも代えがたい、
大切な相手として意識しはじめていた。
「夕子、あったよ」
「あ、ここか」
静かな夜のホテルは、
声がよく響く。
丸めの、可愛らしいドアには、
チューリップのイラストが描かれていた。
部屋に入ってすぐの、鏡の前に並ぶと、
私達は双子のようだった。
「私、一応、鏡には映るんだね・・・」
呟くと、夕子は鏡の中の私と目を合わせた。
「見れば見る程そっくり」
「だって生霊だもん」
「生霊、って響き、怖いよね、
ゆうこさんは全然怖くないけど!」
「少しは怖がればいいのに」
「え~」
「ていうか、夕子は、私のことや、狐のこと、
普通に・・・、見えてるわけ?」
確か私、人よりずっと霊とかそういうのに、
鈍い女だったような。