王子と秘密の甘い時間。
俺は仮面を張り付けて若林ににこやかに問いかけた。
「ぁ、えっと…、
き、今日、お昼一緒に食べたいなぁー。なんて思って……。」
若林は真っ赤になりながら言葉を紡いでいる。
「ぇっと…」
どうやって断ろうか考えていると、
「ぁ、いや、別に深い意味はなくて、お昼でも食べながら、文化祭のこととか話せたらなって思ったので…!!」
更に必死に言われ、
心の中で舌打ちをしながらも、ニコッと笑って、
「じゃあ、お昼にまた。」
そう言って俺は自教室に入った。