2番目の恋人
「全くお前は―。このままじゃ進級出来るかも危ういぞ」
「は―い」
進級なんてしてもしなくてもいい。
その前に学校に行く意味がわからない。
何か目的があるわけじゃないし。
何かやりたいことがあるわけでもない。
つまり、何も目的がない。
授業はもう終わりを迎える寸前で、あたしが席に着いたと同時にチャイムが鳴り響いた。
先生はため息を深く吐いて、教室を出ていった。
あからさまにため息付きすぎ。
「莉緒っ!来るの遅いっ!!」
「ごめんごめん。これでも急いで来たんだから。」
「たくっ。また朝帰り?」
「違うよ。昨日はちゃんと家に帰った」
家に帰るのはイヤだったけど。
「あれ?珍しいね。てっきり南先輩と一緒に居るのかと思ってた。最近いい雰囲気だったし」
「あぁ―あの人ね」
あの最低男。