2番目の恋人


校舎を出て、首元のマフラーをギュッと握った。


「寒いな―…」


体も、心も……



覚悟していたけど……


あたしが2番目だってことくらい、嫌ってくらいに分かってたけど……



心が凍ったように寒かった……



――♪〜♪♪



カバンの外ポケットから聞こえる携帯の鳴り響く音。



次はあたしか……



ほんの少しだけ、皐じゃないかと期待をしながら携帯のディスプレイを見る。



……やっぱり違うよね。



ディスプレイに写し出されたのは、知らない番号。


「……もしもし」


少し不思議に思いながら電話をとった。



「あぁ―…もしもし。オレオレ」


「オレオレ詐欺なら間に合ってます。」


「イヤイヤ、そうじゃなくて、廉二だよ。廉二。」



廉二……?



「あぁ、あの合コンの。」


「そうそう。」



あの合コンから大分月日が流れていたから、忘れてた……


「あのさ、今から会わない?」


「会わない」



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