ぼくらのハーモニー Ⅲ
夏目・・・
あいつできてんじゃん。
しかもたたき方・・・
なんで・・・・・
上手いな。
あれ・・・南方?
教えたの。
俺もおんなじこと教えたはずなのに。
こんなにも違うのか。
「ふう。」
先生は、座った。
演奏が終わったのだ。
「夏目。よくやったね。」
「ハイッ!ありがとうございます!」
「南方。ちゃんと練習してる?」
「え・・・?」
「なんか下手になってるけど。」
「・・・・嘘。」
「あなた、ソロあんなにベターっと吹いてたっけ?」
「・・・ごめんなさい。」
「最後の音はずしたよね?」
「・・・はい。」
「みんなが上手くなってるのになんであなたが上手くなれないの?!むしろ下がってるじゃない!」
「・・・。」
悔しそうだ。
アノ顔。
俺のせいなんだよな・・・。
「先生。」