私と彼の歩く道


そんな関係が、時々鬱陶しく感じるけど、割り切る事にしてるのだ。



高校を卒業したら、今よりずっと自由で、楽しい毎日が待ってる。


そう信じてるから。



「香織~」


音楽室からの帰り道、渡り廊下で、郁斗に呼び止められた。


「ちょっと、何の用なの!?」


話しかけないで欲しいのに。


慌てて、郁斗の元へ行こうとした時、


「香織、先に戻ってるね」


優子が、嫌悪感いっぱいの顔で、そう言った。




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