私と彼の歩く道


「えっ!?」


思わずお兄ちゃんを見ると、ショーケースから指輪を取り出していた。


「これね、初物」


「初物?」


「うん。今日、初めてデザイナーが出した商品。いわば、デビュー作?」

ま、まさか…。


胸が、ドキドキしてくる。


「この指輪のエピソード聞いたら、泣くよ?」


勿体振る言い方に、ちょっとイライラしながら聞いた。


「教えて?」




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