欲望チェリ-止まらない心
「……………」


残されたあたしは、生徒会室の前にたたずむ。



どうしよう


こ…怖い…


矢嶌紅…絶対怒ってるよね…


ただでさえ冷たい彼の目。


もう完全に信用を失っただろう事は簡単に想像できた。


がんばって誠意を見せようって思っていたのに…


あたしってなんでこんなんなんだろう。


自己嫌悪に涙が出そうになる。


「………」


ううん、今からだって遅くない。


謝ろう…


ちゃんと謝って誠意を見せるんだ!


あたしは逃げたい気持ちを何とか奮い立たせると


ガラッと扉を開けた。


同時にあたしは勢いよく直角に頭を下げる。


「ぉおぉ遅くなってすみませんでした!!」


緊張と恐怖で噛みまくる。




< 130 / 488 >

この作品をシェア

pagetop