【短編】メガネ女の悲劇
そしたら優斗くんはフッと口元を緩ませて「そっか…」と、あたしの頭を撫でた。
そして額にキスをした。
「ムカつくんだよ。あんな男が可奈さんを泣かせて…」
息のかかる距離で囁く。
え?
「可奈さんの頭も心も占領してると思ったら…―――」
それって、どうゆうこと?
聞きたいよ。
「俺、女々しいんだよ。嫉妬深いし。初めては…――」
目を見開く。
「好きな人としか嫌だって、変なこだわり……あったし」
また、涙がこぼれた。