【短編】メガネ女の悲劇
「いいの?」
「なにがぁ?」
「……抱いても」
「うんっ」
抱き締める力を強めるとジュンも同じように腕に力を入れた。
そしてお姫さま抱っこをしてあたしをベッドまで運んでくれた。
「……愛してる」
降って来るキスの雨。唇に、デコに、頬に、首筋に、胸に、足に……
全身に慈しむかのようなキス。
愛情をすごく感じた。
いつもより丁寧に触れらてれる。
お酒の力も借りてか、いつもより熱い。あたしもジュンも。
……でも、
ジュンの手が震えているのは気のせい?