夜叉の如く舞う姫


「先に説明するべきだったかな?車っていう鉄の塊が馬みたいに走るのよ。それに乗る時は酒を飲んじゃいけない決まりなんだけどね。あの高官は飲んでたのよ。で、酔った勢いで私の両親に突っ込んで殺した。・・・なんであいつらはのうのうと生きていて私は、両親はこんな目に合わなくちゃって思ったわ。」


魂の底から奴等が憎い。
だから殺した。
・・・それだけのこと。


「けど何も無関係者も殺すことはねぇだろ?」


土方の言葉に自嘲するように笑う。


「私は人間が憎いの。私自身だって嫌いだわ。腐った生き物だもの。だから人殺しは掃除よ。ゴミの排除。そして殺しは麻薬なの。私を安心させてくれるのは肉の感触と血の香りだけ。」


だって私は人じゃない。

とっくの昔に捨てたもの。

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