新撰組恋絵巻(完)
私がここにいることで皆に迷惑がかからないかが心配だった。
しかし土方さんはそんなことなど全く気にしてない様子。
「ったく。お前らしくもねぇシケた面してんじゃねぇよ」
「……え?」
「立場だとか生まれだとか、そんなことは一切関係ねぇんだよ。今ここにいるのは紛れもなく西崎神楽という一人の剣客だ」
「そうそう。第一、今目の前にいるのは鬼の副長だからね」
総司はわざと鬼という単語を強調しなから言った。
それが何だかおかしくて思わず笑みがこぼれる。
「言われてみればそうだったね」
そんな私を見て土方さんも安心したらしい。真面目な話を切り出される。
「しかし、そうすると満月の日にお前を夜の巡察に出すわけにはいかねぇよな」