新撰組恋絵巻(完)
私は浪士達の攻撃をかわしながら、一人ずつ斬り捨てていく。
「……ぐぁ」
「……うぉっ」
私が剣を振るう度、浪士のうめき声が辺りに響く。
「だらしない。大勢でかかってきて、この程度か?」
しかし昼間の浪士は不利な状況に立たされながら、怪しげな笑みを浮かべていた。
「……何が可笑しい?」
連れていた仲間の浪士は一人も残っていない。なのに、この余裕はなんだ?
「くくっ、これで勝ったと思うなよ?」
……負け犬の遠吠えか?
「おい、野郎共かかれ!!」