永久の灯火†久遠の祈り
「聞いたら不味いこと、だったか?」

壱夜が心配そうに倫縷に尋ねる。

「俺も詳しいことは知らないが、何か余程のことがあったんだろう。……伊吹家が没落したのは今から十年前。丁度《紅い夜》があって世間がざわついていたころだ」





《紅い夜》





それは人間の世界にいた莉人と壱夜には初めて聞いた言葉だった。

「紅い、夜……?」

「多くの魔法使いの血が流れた日だ。そのことと月が紅く輝いていたことから《紅い夜》と呼ばれている」

莉人の疑問に倫縷が淡々と答えた。

「つまり魔法使い界の大事件ってことか?」

「あぁ、そうだ」

倫縷が頷いたあと、沈黙に包まれた。





ガシャーンッ!


静寂を破ったのは何かが壊れる音だった。

「な、なんだ!?」

三人が一斉に立ち上がる。

「女子寮の二階からだな」

「心優……?」

莉人が駆け出し、そのあとに壱夜と倫縷、レオが続いた。



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