STRAY・CAT 〜ソノ指先ニ恋ヲスル〜《年上男と媚薬な契約》完
「ん―――…!」



那智の唇があたしの唇をふさぐ。



もうこれで声は出せない。



そしてそれだけじゃなく……


――あたしはもうこの
唇を、拒めない。



(卑怯だ、ホントに――…!)



契約っていう言葉と、キスと。



そしてついさっきまで
数々の情熱的なメロディーを
生み出してた細い指先が、
あたしを翻弄する。

魅了する。



それに囚われたあたしは
もう……悔しいけど、
逆らえない……。


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