STRAY・CAT 〜ソノ指先ニ恋ヲスル〜《年上男と媚薬な契約》完
「基本はね。

けど汐音は磨けばまだまだ
変わるから。

そーゆー汐音を、見てみたい」



(そ、そんなのもう契約
とは関係ないじゃない――!!)



流されちゃダメ。


あたしこそ、コイツに
ばっか主導権握られてる
場合じゃないよ。



そう思うのに――ああ、
もうなんで?



どーしてあたしの体は、
どんどん力が抜けてくのよ……!



「“Je te veux”――…」



甘い声があたしの肌を
そっと撫でた。



「たまにはいいんじゃないの?

切羽詰まるくらい、誰かを
求めるのもさ」


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