STRAY・CAT 〜ソノ指先ニ恋ヲスル〜《年上男と媚薬な契約》完
「………音っ……!」



あたしの呟きの余韻が
消える、その一瞬前に。



その響きを引き継いで
続けようとするかのように
かすかに聞こえた声に、
あたしはハッと目を開く。



(今―――たしかに
聞こえた……!?)



あたしが決して聞き
間違えるはずのない、
あの人の声が。



(なんで!? そんなわけない。

でも……でも、たしかに……!)



「汐音っ、汐音!! 
どこだっ!!?」



「那智――――!!」



もう間違いじゃない。



ハッキリと、耳に届いた。


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